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Prologue ???
今日もわたしは本を読む。
まるで、あざやかな夢の中みたい。
それなのにかなしみがいつだって隠れていて、消えないままだ。
誰もが幸せになれたらいいのに。
できるかぎりすべての人が幸せなら!
わたしの苦しみで幸せが生まれるなら、耐えていける。
心も体も、苦しくたって我慢してきた。
ずっと昔にそう決めた。揺らがないはずだった。
あなたはわたしを不幸だと言うの?
どうしてあなたは優しいのだろう。
どうしてわたしを見るのだろう。
わたしだけの幸せなんて、必要だろうか。
あなたもかしらと不安になって、あなたは違うと感じられるほど眼差しがあたたかい。
気持ちが偽物でもうれしかった。
今日もわたしは本を読む。
世界の幸せと、あなたのすこしだけ多くの幸せを願っている。
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