神様なのに

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エウデリケさんは、ある決断をして再生局の門を叩いた。 「女って意外に計算高いのよ、残念だけど……いつまでも変わらないなんておかしいわよね?」 エウデリケさんの穏やかな話し方に、私はある種の格好良さを感じていた。 「格好いいなー!私もそんな恋愛したいです。」 突然に華やかな笑みがエウデリケさんの顔からこぼれる。 「失恋なんて、絶対したくないんでしょう?しっかり顔に書いてあるわよ。」 あちゃ(>_<)バレバレだった。 私も本当は失恋なんてしたくない!! だからと言って恋愛しているかというと? わからない 恋に現実感がなかった 「イワナガさん、あの方の事本当は気になって仕方ないんでしょう?はっきりソミンさんに聞いてご覧なさいな。」 焼身自殺した奥さんの事ですか? ついでに発狂して世界を破壊しまくった事も足算します? ムリムリムリムリ 「覚えていないって言われました。逆に訊かれちゃいまして……困ってます。」 妄想だけは無尽蔵にある。だけど…… 「恋愛に答なんて無いわ。堕ちるだけ……私達のは終わったの。」 愛しているからさよならできる。 エウデリケは…… 私は…… そんな恋愛したいんだろうか? 「恋愛って本当に続かないんでしょうか?」 私の質問にエウデリケさんは少しの間考えてから 最高の笑顔を浮かべ 「ごきげんようイワナガさん。楽しかったわ。」 番人に終わりを告げ去って行った。 「わかりました!!私自分の答えを見つけます!!」 音楽の神様を愛して結ばれる事は永遠に…… あるんだろうか?
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