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しかし、それは外見だけの話だけでナツはミステリー小説について恐ろしいほど詳しかった。その知識はハルやメイを優に超えていたのだ。
ハルは思った。意外と見た目が派手な人ほどミステリー小説好きが多いのではないかと思う。それはメイにも言える事だった。
メイもナツもスタイルが良く金髪で容姿端麗だ。もしかしたら内面もメイと似ているのではないかと思った。内面がメイと似ているのであればハルとも似ているという事だ。
しかし、ハルとナツに共通していたのはミステリー小説が好きだという事だけで、性格や口調、考え方はハルと真逆だった。
だが、ハルにとってそれが良かったのかもしれない。
「はぁ…… 」
思わず溜息が出る。
ハルは遠い過去を思い返すかの様に少し曇った窓ガラスの外を見た。
そう、ナツと初めて二人きりで会った時もこのカフェスペースだった。
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