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ぼんやりと窓の外を見ると近くの歩道橋に小学生の姿が見えた。ピカピカのランドセルを背負い、懸命に歩いている半袖半ズボンの男の子。
歩幅が小さく、後ろからやってくる大人達にどんどんと追い抜かれている。
それでも一歩ずつ懸命に前に進む姿を見て、ハルは泣きそうな気持ちになった。最近涙脆い。
その理由はハルが一番よく知っている。
それはいつも隣にいるナツがいない事だ。
既にナツがいない生活も一週間が経った。しかしまだハルはその現実を受け止めきれないでいた。
ナツと付き合ってからハルの人生は大きく変わった。サークルを創設してすぐ、ハルはナツと付き合う事となった。もちろん、ナツから告白をされた。
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