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初めは何かの冗談だと思った。しかしナツは本気だった。それがハルは一番嬉しかったのだ。人生で初めて自分を愛してくれる人と出会ったのだ。
それからハルは常にナツと一緒にいた。サークル活動中は勿論の事、休みの日でさえも。この頃から少しづつメイとは疎遠になっていった。理由は明白。ハルがナツを優先したからだ。
もともと友達も少なくメイとしか遊ばなかったハルにとって彼氏と友達の両立は小説を読む事より難しかった。メイに誘われてもナツを優先するようになり、次第にメイとはサークル以外で会う事が少なくなった。
ちょうどこの時からメイと気まずくなり、あだ名ではなく本名で呼ぶ様になる。
しかし、メイを蔑ろにした事に少しの後悔を覚え、潤んだ瞳を擦っている間に先程の小学生は姿を消していた。
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