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ハルはサツキのその言葉に、また瞳を濡らした。改めて友達の大切さに気づいた瞬間だった。
こうして自分が傷ついている時に友達は寄り添ってくれる。その事がどれだけ嬉しいか。
「ナツの事は残念だったね…… 」
サツキは目を伏せて言った。その表情は分からないが、言葉の節々からハルを励まそうと労ってくれているのが分かった。
サツキはナツの事があってから直ぐに連絡をくれた。
しかしハルは直ぐにサツキの連絡に返事を送る事はしなかった。
しなかったというよりは出来なかったと言った方が正しい。
その時ハルはナツの事で頭の中が埋め尽くされていて他の事を考えれるほど余白が無かった。
そうして少し気持ちが落ち着いた今日、サツキと会う事を決めたのだ。
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