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しかしハルにとってナツが浮気をしていた、していないなどという事は正直どっちでも良かった。
そんな事よりも、ハルはナツが隣に居てくれればそれだけで良かったのだ。隣に居てくれれば浮気した事について文句の一つでも言える。しかしナツはもう隣にはいない。
ナツが隣に居て微笑んでくれていたという当たり前の日常が今では奇跡に思える。そんな奇跡を当たり前だと思っていた自分に嫌気がさした。
「そう言えば…… ハル最近フユと会った? 」
沈黙を破るかの様にサツキは口を開いた。ハルの事を気遣って話題を変えてくれた気持ちにまた心が熱くなり、冷えていた体が熱くなるのを感じた。
「最近か…… そういえばこのあいだ会ったよ。 サークルの事で相談したい事があるって」
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