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ココリータ視点
「あーモフルモフ……すまない分からない」
ぐーっと小さな可愛らしい音がしてクスリッと笑ってしまう。
先程からおろおろとしながら、一生懸命に地図らしき物を見てはため息を付いている少女嫌声も高く澄んでいるが少年だろうと分かる服装に……嫌少女が頑張って少年の服を着ている感はあるが、立ち振舞いが少女ではないと言っている。
困った様に八の字の眉がなんとも……ゴホンッ
私は男には興味がなかったが、この世界では男同士が結婚するのは当たり前の世界……そして女は居ても居なくともいい存在。
「良かったら、取って置きの場所がある一緒に食事でも」
「ーっぁ、確かに、……昨日から何も」
ふらりと倒れる少年を慌てて支えて、先程から後ろでうろうろとしている、者に声をかける。
「おいっ」
「ーっへい………ココリータ様ーっその者は」
「私の客人だ、連れて帰る」
「ーっっしかしーっ」
びくっと肩を揺らし、頭を下げた瞬間ふわっと王城に飛ぶ。
「直ぐに医者を」
「ハッ」
バタバタと走り去る兵を見ながらも少年に触れる。
少年はピクリともしない、暫くしノックの音がし返事をすると形相の宰相と王佐が仁王立ちしている。
「…どういう事ですか」
「うわっ、本当に拾ったんだ………少年か」
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