無気力少年

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無気力少年

ここに一人の無気力少年がいた。 この世界は才能があるものと才能がないものがいる。 才能がないものはデバイスというものが使えない。 デバイスというものはいわゆる自分の心を具現化して武器にするものだ。 そして人類は常に絶望の危機に陥っている。 いつ襲ってくるかわからないハイドという存在に脅かされている。 そしてこのハイドという存在はデバイスを使わないと倒すことはできない。 ゆえに才能がないものは、攻めてこられたら抵抗することもできない。 ただ黙って死ぬのを待つことしかできないのだ。 たとえ守りたいものがあったとしても。 そして才能があるものは守るための技術を学ぶために学園に通う。 政府としても対抗策が欲しいためその学園に援助する。 こうして特別な人と特別ではない人が生まれたわけだ。 この無気力少年、名前を倉木幸人(くらきゆきひと)という この少年は才能があるほうだ。 才能があるためこの少年は学園に通っている。 今日もその途中だ。 学園への通り道をほかの人は友達とつるんでかようなか この少年は一人で向かっていく。 腰にはみんな鞘のようなものが刺さっているが中身はない。 デバイスを使う際必要になるのがこの鞘だ。 デバイスは自分を守ってくれる装備とともに現れるため。 服に対しての心配はいらない。 皆鞘は一本しかつけていない。 そもそも心を表しているものなので、一本以上扱うことができないのだ。 だがこの無気力少年は二本の鞘を腰と背中につけている。 この少年は昔このような性格ではなかった。 そのころは後ろの黒いさやを使っていた、今はその鞘は使えない。 腰につけている赤いさやしか使うことはできない。 学園に入った少年は自分の席に座る、そして無難に授業を受けて無難にこなし、帰っていく 今日も少年は無気力であった。
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