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まぁ一人暮らしの俺には、アイツの家政婦ぶりは助かるから、ご奉仕、と聞いたら黙るしかない。
掃除洗濯だけで終わってる時もあれば、晩飯までちゃんと準備してある時もある。
疲れて帰ってきて、暗い部屋に電気をつけた瞬間、テーブルの上が賑わっていると不思議と疲れが抜けた。
晩飯がある時には必ず置き手紙つき。
一度は、
『ダーリン、おかえり』
だ。しかも見事なハートで締めくくられていた。
そして俺は、シュウのそんなバカさ加減に何度か癒されたりもした。
仕事はキツイ。
営業なんてやるもんじゃなかった。
そう思うのは、なかなか上がらない成績のせいもあるだろう。
だいたい努力したからと言って売れるもんじゃないし。
どんないい接待したって裏切りはつきものだ。
ちょっとした人間不振に陥りそうな時に、気まぐれなシュウの存在は時にイラつき、時に癒されるものだった。
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