美味しいモノに私はなった

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 部屋に入ってすぐベッドに倒れる。  少年はシャワー借りますといって服を脱いでいる。薄目でその体を眺めるともう翼はしまわれていた。  少しすると水の音が耳に流れ込み、更に少しするとシングルベッドに忍び込んでくる気配。狭い。否応なしに体が触れる。  身を固くしていると、少年は後ろから私の髪をつまみ上げ、手で梳いて遊んでいる。  なにこれ、この子誘ってるの?  死ぬ前に一回気持ちよくなりたいなぁって欲はある、あるけど明らかに見た目が子供とはエッチするのに抵抗があるのだ。酔って眠いというのも大きな理由だけど。  そのままやり過ごすと少年は髪を掻き分け、うなじに多分キスした。 「明日お酒抜けたらね」という独り言は気のせいと切り捨てて目を閉じる。
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