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「ーーーん」
朝霧さんが寝返りをうち、悶えるとゆっくりと覚醒していくようだった。
その様子をそばで見守りながらゆっくりと開かれる瞳に自分が映り込むのを待った。
「・・・ん、・・・あれ・・・」
「朝霧さん。目が覚めましたか?」
優しく声をかける。
まだ、微睡んでいるみたいだ。
青ざめた顔色はそのまま、あまり体調はよくないだろう。
「・・・・・・なんで」
「え?」
「どこ、ここ。何で君がいるの」
「ここは俺のアパートです」
「違う。なんで、なんで!」
朝霧さんは目を覚ました様子で、でもどこか混乱している様子だった。
急に起き上がったため、頭痛がしたのか頭を抱え顔をしかめる。
無理もない。昨日しこたま飲んだんだろうから。
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