幼馴染は永遠です。

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学校の図書室は、いつも私を眠らせにかかる。 私がそこを訪れるのは決まって放課後。 まだ明るい日差しでぽかぽかとした陽気の中、窓からはそよそよと良い風が舞い込む時間帯。 そこは静かで、目の前には難しい問題の並んだ教科書達。 どうしたって瞼は重くなってくる。 (あー、むり。一回寝よう……) 眠いときは、仮眠をした方が目は覚めるとよく聞くし。 私は眠気と戦うことを諦め、ぱたりと机に突っ伏して寝る体勢を取った。 ……数分ぐらい経っただろうか。 深淵まで落ちた意識が、ふっと戻ってくる。 ゆっくりと目を開けながら体を起こすと、目の前には幼馴染の冬羽(トウワ)がいた。 「お。起きたか」 「…………あれ?」 寝ぼけ(まなこ)で周りを見ると、すでに他の生徒はおらず、外も陽が沈みかけていた。 冬羽は、私の向かい側の席で読書をしていたようだ。手に持っていた本をパタンと閉じて立ち上がる。 「まーた仮眠と称してぐっすり寝たんだろ。もう下校時間だぞ」 こちらに歩いてくる冬羽は手に持っていた本の面で、まだぼーっとしている私の頭をバシッと叩いてくる。 「いたっ」 「ほら、お前も早く片付けろよ」 そう言いながら冬羽は、私の背後にある本棚のところまで行き、読んでいた本を片付けた。 「何も叩かなくても!」 冬羽にぶつくさ文句を言いながら、私も慌てて机の上に広げていた教科書達を片付けにかかる。 とは言っても、私は綺麗好きでも几帳面でもない。 出していた物を乱雑にスクールバッグに突っ込んで終了。 私の帰る準備はほんの十秒足らずで出来た。 「よし、行こっ!」 私は勢いよく立ち上がり、冬羽と一緒に図書室を後にした。
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