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「そうですね。でも、ギルドの冒険者登録時に書いたと思うけど一応剣も体術も使えますよ。だからって、無理に危ない近接戦闘をする事もないでしょ? それにこの剣の力で召喚魔法も少し使えますし、安全第一ですよ」
「なんだいそんな理由かい。テッドらしいと言えばテッドらしいけど……それにしても……召喚魔法使えるんだったよねぇ?」
オレは徐々にジト目になるサクナおばさんに何か嫌な予感がして後ずさりしながら、
「……え? ドウシタノデスカ?」
と、とぼけて……聞いてみる。
「たま~にスケルトンが出たとか騒ぎが起きてた気がするんだけど、あれって……「テッドおじさん!! やっと見つけた!!」」
サクナおばさんが ヨクワカラナイコト を話し始めたその時、ギルドの扉が勢いよく開いて一人の救世主……じゃなくて少年が飛び込んできたのだった。
~
「おぉぉ! セナ~! どうしたんだい?」
オレはサクナおばさんとの会話を華麗に中断して一瞬でセナの前まで移動すると、少し大仰に話しかけてみる。
「ん? テッドおじさんどうしたの? 何か変だよ? まぁいつも変だけど?」
思いっきり怪しまれた……。
と言うか非常事態だったからツッコミ損ねたけど、
「いつも変って何!? あと、おじさんじゃなくてお兄さんと呼びなさい。テッドお兄さんと」
オレの見た目はあの時以来、……28歳で止まっている……。
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