【第3話:ギルド依頼】

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 オレは現金な奴だなぁと思いながらもセナの頭をわしゃわしゃと撫でるのだった。  ~  鍛冶屋を後にしたオレは、今日の依頼をまだ受けていなかったのでもう一度ギルドに向かって歩いていた。  ちなみにセナは既に受けている依頼があるようだったので先ほど別れている。 「しかし、大丈夫かなぁ。セナはしっかりしてるように見えてたまに無茶をするからなぁ」  心配してももう冒険者になったんだから何があっても全て自己責任だと思い直し、オレはその日も依頼を一つ片づける事にする。 「サクナおばさーん。なんか急ぎの依頼とか、困ってる依頼ある?」  オレはギルドに着くと、サクナおばさんにいつものように滞っている依頼がないか確認する。  また「サクナさんとお呼び」というやり取りがあったが割愛しておく。 「そうだねぇ。特に困っている依頼はないねぇ……あ!? そうだ! ギルド依頼を受けてくれるかい?」  ギルド依頼とは誰か依頼人などがいるわけではなく、各ギルド支部がその時の状況に応じて出しているギルドが発行している依頼の事だ。 「なに? 昨日オーク討伐やったからもう無いかと思ってたけど、また何かの討伐依頼でもあるの?」     
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