【プロローグ】

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 勇者テッドたちは数々の試練に立ち向かい、時には傷つき挫折を味わいながらも、仲間との絆をより深め、全ての試練を乗り越えていった。  その仲間たちは、いつしか【導きの五聖人】と呼ばれるようになり、5人の名声は留まるところを知らない。  聖魔法の使い手、聖女ルルーロ(人族)  炎の魔法剣士、炎断のボリス(人族)  上級風精霊契約者、暴風のヒューリ(ハイエルフ)  秘宝の重装鎧の継承者、鉄門(くろがねもん)のドングル(ドワーフ)  そして、聖剣の契約者、勇者テッド(人族)。  5人は10年の長き旅路の果てに、とうとう『魔人国ゼクストリア』にある『魔王城ガラリア』最奥にて『魔王ゾロス』と相まみえる事に。  しかし、魔王との戦いは熾烈を極めた。  その戦いは三日三晩続き、周りの建物や地形に甚大な被害を与えながらも、それでもまだ決着がつかなかった。  だが、魔王の無尽蔵の魔力や体力と違い、テッドたちの魔力と体力はもう限界をむかえていた。  やがて勇者パーティーは一人また一人と倒れていく。  追い詰められたその時。  勇者テッドは覚悟を決めて最後の切り札を使う事を決意する。  自らの命を捧げて行うその切り札は、しかし魔王の力に侵され暴走してしまう。 『聖魔輪転』  暴走し、聖なる力と魔なる力が入り混じって偶然発動したその力は絶大だった。     
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