【プロローグ】

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【プロローグ】

 ロキシー大陸の南、神に見放された島『オドム』。  そこには魔王が君臨している魔の国があり、近年、各国への侵攻を強めた事で未曽有の危機が訪れていた。  そんな時代、オドムにある国の一つセーラン王国では一人の男の子が生まれようとしていた。  セーラン王国の東端の小さな村『ドーア』。  その男の子、テッドはこのドーアの村で平凡な狩人の家の長男として生まれる。  島の全ての国を巻き込んだ大戦も、まだこの辺境の村までは届いておらず、テッドは健やかに成長を遂げる。  そして時は流れ、テッドが15歳を迎えて成人の儀に赴いた時だった。  偶然発見した朽ちた神殿にて『聖剣レダタンア』を授かる事になり、その運命は大きく動き出す。  聖剣に導かれるように村を出たテッドは『迷宮都市テノー』で冒険者となり、瞬く間に冒険者ランクを駆け上がっていく。  1年も経たないうちにテノーではテッドの名を知らぬ者はいないようになり、わずか3年で島に7人しかいないS級冒険者に達する事になった。  そんな18歳になったある日、護衛依頼で出会った『聖女ルルーロ』に導かれ、テッドは勇者として覚醒していく。     
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