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目が覚める。
そこは、いつもの僕の部屋。何も変わらない。いつものベッドに、僕は横たわっていた。
また帰ってきてしまった……
この退屈な、現実の世界に。
僕は、平良ヒトシ。極めて平均的な高校に通う、極めて平均的な高校二年生。クラスに一人はいる、目立たず存在感の薄い生徒だ。体型も顔立ちも平均的。女の子にも全くモテたことがない。
得意科目もこれと言ってない。どれも平均くらいの成績だ。強いて言うなら、好きなのは数学と物理。だから一応理系クラスにいる。嫌いなのは歴史。昔のことには全然興味が湧かない。年号とかやたら無意味な数字を覚えさせられるのも苦痛だ。だけど、覚えるのもできないわけじゃないので、苦手とは言え一応平均点くらいはいつも取っている。
何かスポーツや芸術に秀でているわけでもないので、所属は帰宅部。音楽は流行のJ-POPが好きで、アニメやゲームも人並みに好きだが、熱中しているほどでもない。趣味と言えば、ネットのオンライン小説を読むくらいだろうか。
僕はこんな自分が嫌いだった。何で僕は何の才能も無いんだろう。おかげでやりたいことも見つからない。何かやりたい、と言う気持ちだけはあるんだけど。
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