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今日は女子会。
ブランド物の服を着て、ブランド物のバックにアクセサリー。
誰も私のことを馬鹿にしたりしない。
「すごいね。これ。高いでしょー」
羨望の眼差し?気持ちいい。
「これ、あの話題のバック?」
「このイヤリング、サファイアでしょう。すごく素敵なデザイン」
「その服、今年の新作だよね?とっても似合ってる」
皆が口々に私を褒めたたえる。
もっと言って、もっと言って。
ふと、その中の一人の視線が私の隣に座っている女に移った。
「あ、この指輪も素敵」
「ほんと、ほんと、綺麗。もしかして、ダイヤ?」
「あれー、これってもしかして?」
話題がその女に持っていかれる。
私は慌ててその女の手を見た。
左手の薬指にその指輪は嵌っていた。
「へへ、婚約指輪なんだ」
女が嬉しそうに笑う。
いいなーいいなーとみんなが合唱する。
その指輪は幸せそうにキラキラと光って、とても美しかった。
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