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「…落ち着け、私…」
光線銃に手を触れながら、再び歩き始めた。
僅かにミシミシという足音が聞こえる。
「(脱ぎたい。もー頭重いし動き辛いしんどい)」
体の大きい私の防護服は、3Lを予定した筈が在庫不足でLLになってしまった。
いつも風呂で締め付けられた痕を見ている。
地球は酸素が抜けたから比較的安全だって授業で習った。
…ただ脱いだところに隕石が飛んできても知らないとか言われたんだった。
なら屋根のあるところで頭だけでも脱ごうか。
そう目的を持った途端に、単調に白黒な地上が明るく見えた。
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