俺は君だけの特別になりたかった

俺は君だけを待っていた

「久しぶり」

「おお、久しぶりだな」

　今日は二年ぶりの同窓会。

　だいたい二年ごとに開かれるけれど、俺は毎回顔を出している。

　といっても、いつも楽しく過ごしているわけではない。

　それでも来るのは、ただアイツに会いたいからだ。

　けど、この同窓会は高校を卒業して五回目だけど、アイツは一度も来たことがない。

　だから今回も出席しようか迷ったけど、もしかしたら来るかもしれない……そう思ったら、いつの間にか出席という文字に丸を付けて投函していた。

　会場内をぐるりと見回す。

　やっぱりいないか……と溜め息を吐いた。