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ザコすぎる焼きもち彼女
なんでこうなるのだろうか…。
うーん…。
『みなさん!見てください。この綺麗な白!これが今流行りの雪国の白パーカーですね~。可愛いです~。後ろにはうさみみがついているんですね!』
自宅に帰る途中、電車の中ではなんかの商品紹介をしている。疲れているし、この女性の声がうるさくてしかたがない。黙れ!買うかっ!こんなもん!
駅をおりて、約10分俺の家はすぐ見える。一軒家ではあるが小さめ、ローンは山のように残っている。
「ただいまー」
帰ってきた時間は夜9時だった。やばい遅くなったな…。
中学校勤務という、重労働?から解放され、嫁…いや間違えた、愛する彼女のもとに帰ってきた俺は、家の玄関を開け、いつも通り「飛び付きハグ」を待っていた。変だろ?俺もそう思う。
でも、実際、玄関を開けた瞬間、扉やらテーブルやらに足をぶつけながら転んででも飛んでくるんだよ。
けど今日は…。
「…ん?。来ないな」
寝てるんだろうか。いや、俺がいなくても寝れるのか?。
「まぁ、いいか。」
ガチャリ。扉を閉め靴を脱ぐ。
「………。」
視線は靴を脱ぎ右足を出した入り口の隅に向かっていた。
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