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外に出ると、見たこともない景色が広がっていた。
金属の草原だった。
その草はすべて金属で、ゴム製の金属のようにぐねぐねと曲り。
おそらく光合成で成長しているのだろう。
動物も神秘的で、ウサギがいたのだが、全身がシルバー色に輝いている。
この地区はどうやらウサギが多いみたいだ。
モンスターのロックには気をつけながら。
森の木々すべてが金属の欠片でおおわれている。
樹木そのものはあるのだろう、しかし表面も葉っぱもすべて金属。
葉っぱは1枚1枚の色が違って、エメラルドグリーンだったり黄緑だったり、中には枯れたのか茶色い鉱物の葉っぱがある。
1枚の葉っぱを引きちぎって、手のひらに触ると、鉱物がぼろぼろ崩れる。残ったのは1枚の本物の葉っぱだった。
おそらく、この惑星ならではの進化なのかもしれない。
そんなところに人間が土足で入ってくるのはいかがなものかと思われる。
歩きながらそう思うのだ。
そして採掘場を見つける。
さきほどアイテムボックスにドリルを見つけたので。それで掘ろうと決めていた。
そのドリルは右手にはめるものだ。
鉱物をえぐって取り出すものだ。
豆太郎はそのような経験はない、彼はどちらかというと商売をするほうであり、取るほうではないのだ。
金星都市の採掘場には30名の人間がいた。
そして20名のメタリック族がいた。
それぞれが洞窟に入っていく。
おそらくモンスターはいないようで、メタリック族が見張りをしている。
まるで一種の採掘ショップのようだ。
人間たちは真剣な表情で採掘している。
メタリック族の彼らは真剣な彼らを笑っている。
ドリルで鉄鉱石を取りまくる。
どうやら外れのようだ。
別な場所に移動する。
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