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ドアの向こうはさらに広いフロアで、壁一面を覆うほどの大きなモニター画面が目に入った。
フロアはかなり明るく、機械音があちらこちらから聞こえて来る。
そして、モニターの手前には操作盤があり、監視している三つの椅子の背もたれから、二つの丸い頭がのぞかせていた。
ドアの開閉する音に気づいたのか、椅子が回転しながら振り返った。
俺は、その振り返った姿を見て愕然とした。
目の前のそれは、体は人間のような形をしているが、肌色は銀色に近く、頭と目が異常にでかかった。
鼻と口は小さく、手足は細長い。
どこかのオカルト雑誌で見たことのある、宇宙人そのものだった。
三人のうち、一人は子供のようで背が低く幼い顔をしていた。
―宇宙人に誘拐された!?
戸惑う俺の顔を見て、三人の宇宙人はニッコリと微笑んだ。
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