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「早く地球に行って見つけないと。いくら無事だったとはいえ、本当に許せないわ」
母親の宇宙人は怒ったように言った。
俺は、何を探しているのか、何をする気なのかが気になり尋ねた。
父親の宇宙人は、俺に何も覚えていないのかと不憫そうに言うと、モニターの操作盤のスイッチをいくつか押した。
すると、モニターに映っていた地球はズームしていき、とある街を映し出した。
コンクリートの道に、ビルが建ち並び、人も車も行き交うよく見る光景。
とある車道でズームは止まった。
車道を走る一台の白い乗用車。
対向車からも同じく白い乗用車が走って来ると、片方の乗用車が車線をはみ出しぶつかった。
車体は二台ともにひどくひしゃげ、片方の車は電柱にぶつかった。
その映像を流した後、もう一度巻き戻し再生させた。
「あなたの車にぶつけ、あなたに怪我をさせようとしたこの男を、見つけて消滅させるの」
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