最後に集う場所

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俺は、おっさんと二人きりになった。 おっさんは小指の光の糸を見つめ、「こんな糸、今まで気づかなかった」と呟き、泉に近づいた。 そして、右手の小指を泉に浸けると、水面に映像が浮かんできた。 それはどこかの病室。 おっさんはベッドの上で目を閉じ、口には酸素マスク、体にはいくつも管が繋がっていた。 そこにおっさんの手を握る一人の女性がいた。 疲れているのか、ベッドに顔を埋めたまま眠っているようだ。 「姉ちゃん」 隣で見ていたおっさんがそう呟いた。 「家族に迷惑かけたくない、か……」
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