Scene02 灰色の授与式

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静かなる空。 何もない空。 「ねーねー 今日のお昼なにたべるー?」 生徒たちの平和な日常。 「おい!亜金!文句あるなら言えや!」 それをジルが亜金の背中を蹴ることで打ち消す。 亜金は顔から地面に倒れる。 「いきなり何?」  亜金はジルの目を見ない。 「お前を殺す」 「え?」 ジルはそういってナイフを取り出す。 「俺は最強のドール乗りになる」 「でも、ジルには人工ドールが……」 「そうだな。 だが、エレメント・ドールじゃない! お前がエレメント・ドールを手に入れて俺が人工ドールだというのが気に入らない」 「そんな滅茶苦茶な話があるか!?」 玉藻が駆け足で現れる。 「玉藻!? なんで、亜金に構う?」 「それは……」 ジルの問いに玉藻が戸惑う。 「惚れているんじゃないのかい?」 ベラがそういって笑う。 「そうなのか?」 ジャキも嬉しそうだ。 「糞が!やっぱり殺す!」 ジルにはそれが気に食わなかった。 ジルが亜金にナイフを投げた。 その瞬間、まわりが赤くなった。 赤く光った。 光の塊がウネウネと取り巻き。 そして全てを灰にした。 悲鳴をあげる暇もなく。 火の海が辺りを埋め尽くす。 「なんだ、亜金!テメェなにをした!?」 亜金は、首をかしげる。 「なにって?」 「これ、お前の仕業じゃないのか?」 ジルがそういって怒鳴る。 「そうなの?」 亜金は、不思議そうに言う。 「糞が!俺が世界一のドール使いだ! ここで、凶悪犯亜金を捕獲して俺は英雄になる!」 ジルが、ナイフの刃を亜金に向ける。 しかし、そのナイフの刃が弾かれる。 「ジルくんだっけ? こんなときになにをしているの?」 十三が銃でジルのナイフを弾いたのだ。 「なにって、見てわからないか? 凶悪犯の亜金を捕獲するんだ!」 「凶悪犯?」 「この火の海!こいつの仕業なんだ」 「違うよ」 ジルの言葉に十三が即答した。
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