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ボロボロだ。
自分でもわかる。
男のくせに、あれくらいのことでこんなになって。
もうやだ。
こんな格好してるからだ。
だから心まで弱くなって、女みたくなって。
「マキさんー」
「えぇぇ、どうしたのよぉ、夕紀ちゃぁん」
泣きついた俺に、マキさんは困り顔で抱き締めてくれた。
よしよしと、子供をあやすみたいに。
怪我の手当てもしてくれて、とても甘やかしてくれたんだ。
「ーーうん。今、うちの店にいるわ。少し落ち着いたみたいだけど・・・。うん。わかった」
扉の向こう側。
たぶん、智哉と電話してる。
はぁ。俺、なにしてんだろ。
頭ん中ごちゃごちゃになって。
こんなときに起こす行動さえ女みたいに女々しくて。
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