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そういわれ、仕方なく目を閉じる。
でも、眠れるはずない。こんな、智哉の匂いのするベッドで緊張せずにぐーすか寝ろって言う方が難しい。
といいつつ、現実にはいつのまにか眠っていたらしい。
気づいたら部屋は暗く、一瞬ここはどこだと慌てた。
熱い。かなり寝汗をかいているのか体がベタベタする。結局、熱は上がってしまったんだろう。
「起きたか?」
「ん・・・。智哉?」
「ああ。熱が上がったんだ。とても魘されて苦しそうだったが、大丈夫か?」
「平気・・・」
智哉の優しい手が俺の頭を撫でる。
ああ、そうだ。俺智哉と両想いになったんだ。
まだ虚ろとする頭でぼんやりとそんなことを思った。
「今、何時・・・?」
「夜中の二時だ。まだ熱が高いんだから眠ってろ」
二時?
そんな時間まで看病してくれてたのか?
「智哉も、いいから寝なよ・・・。って、ごめん。俺がベッド占領して・・・」
「気にしなくていいって言ったろ。よく寝て早く治せ」
愛されてんのかな、俺。
なんか、すごく大事にされてる気がする。
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