ー嫌いな顔

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 それって、もしかして俺たちのこと!?  美男美女? まぁ、あいつは確かに美男だったけど。  俺、端から見て美女に見えてたんだ。  いや、ホッとしたけど。バレバレよりはずっといいけど。  美女って言われても、全く嬉しくねぇ!! 「は、はは。へぇー、そんな人が来てたんだ」 「前川くんなんて、鼻の下伸ばしちゃって」 「え、なにそれ、ヤキモチ?」 「え!? な、なんでですか!」  ぷぅ、と頬を膨らませる渡辺を見て、何の気なしにそう訪ねると顔を真っ赤にして驚いた様子を見せる。 「え、なに。付き合ってんでしょ? 佳乃から聞いたけど」 「桐田さん、黙っててっていうの忘れてました~」 「あーあ、残念。別にからかうつもりないぞ。よかったな」 「うぅ。はい。嬉しいです・・・」  桐田(きりた)っていうのは佳乃の名字。  俺もフロアとかではそう呼んでいる。  顔を赤らめ照れ臭そうな姿を見ると、やっぱ高校生だなって思う。  擦れてないというか、可愛らしく純粋だ。
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