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ー脱!(仮)
おじいさん家を訪ねる日はよく晴れ渡る日。緊張の面持ちで智哉と豪邸を訪ねた。いつ来ても圧倒される佇まい。
智哉は俺を安心させるように笑ってくれて、手を握ってくれた。その事で簡単に前を向ける。勇気がもてる。
「いこう」
「うん」
中にはいると、俊之さんが迎えてくれて一緒におじいさんが待つ部屋へと向かう。おじいさんには話したいことがあると連絡済みだ。
「おじいさん。二人が来ましたよ」
「・・・ああ。智哉、夕紀。話とはなんだ? 結婚するつもりにでもーーーー」
おじいさんが振り向きながら意気揚々と話始めた。でも、こちらを向いて固まったように言葉を失う。
俺は緊張に息を飲んだ。でも、怯まずちゃんと声を出すんだ。
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