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おじいさんは驚愕した様子で、当然だけどなかなか受け入れがたい様子だった。
それは当然で、その反応は仕方ないことだ。だから、言葉を尽くしてわかってもらえるために話す。
「恋人という話は、もちろん最初は偽りでしたが、今は本当です」
「ほ、本当?」
「俺は、夕紀を愛しています。彼は男ですが、それでも俺は夕紀を恋人としてそばに置きたいと思っています」
「俺もです! 本気で智哉のことを好きになりました。だから、女の夕紀としてじゃなく、自分自身で認めてもらいたくて来たんです」
図々しいお願いだ。
それでも、願わずにはいられない。俺、おじいさんのこと好きだよ。ちょっとわがままで強引なところはあるけど、いつだって楽しい話をしてくれて、美味しいものたくさん教えてくれて。本当のおじいちゃんができたみたいだった。
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