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家族っていいなって思う。母さんも、俺のこと本当に大切にしてくれる。俺だって、母さんのことが大切だ。智哉だって、おじいさんのことすごく尊敬しているのがわかるし大好きってのも伝わってくる。おじいさんだって、智哉のこと心配してる。
「・・・元々、ワシが智哉に結婚させたかったのは、それが智哉の幸せだと思ったからだ」
「おじいさん・・・」
「男だとしても、夕紀といることが智哉の幸せであるというなら、ワシはそれで構わん」
「・・・本当ですか!?」
「おじいさん・・・」
「結婚式も、ひ孫も見れんのは残念だがな!」
少し不貞腐れたようにそう言ったおじいさんは、照れ臭そうに笑った。
嬉しくて、跳び跳ねたいくらいに幸せで。認めてもらったんだって信じられないくらいの現実に智哉と笑いあった。抱きつきたい衝動はなんとか我慢した。
俺は、おじいさんに結婚式もそれこそひ孫の姿も見せてあげることはできない。
それはとても心苦しい。だけどさ、一緒に美味しいもの食べて一緒に笑って楽しんでってことはいくらでもできるから。本当のおじいちゃんって思って、おじいちゃん孝行をするよ。智哉と一緒に。
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