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目の前に並ぶ料理。
緊張しながらも、箸をつける。
どれもほっぺたが落ちそうなくらい美味しかった。
「んー! 美味しい!」
思わず唸ると、幸せに頬がゆるゆると緩む。
伸ばす箸が止まらない。
咀嚼する度に美味しいのが口一杯に広がり鼻から幸せな香りが抜け、蕩けるように表情を緩ませながら食べ進めていく。
食べることは好きだ。
美味しいものを食べると簡単に幸せに浸れるから。
「いい食べっぷりだね」
「っ! す、すみません・・・。つい」
やばい!
我にかえって慌てて謝ると、おじいさんは大笑いし別に怒っていないと訂正した。
その事にホッとしながら、一番怒っていそうな隣を見ても、たいして気分を害している様子もなくそこでようやくホッとする。
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