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「今回はこの部屋なだけで、毎回違う部屋に泊まっているんだよ」
「えっ、あ、そうなんですね」
俺の考えを透かしたように言われ、慌てる。
「あ、あの。もし具合が悪化したりしたらすぐにフロントにでも連絡してください。フロント係には私から伝えておきますから」
「何から何まですまないね」
「いいえ。ただ、心配なだけです。じゃあ、私はこれで・・・」
「本当に、ありがとう。とても楽しかったよ。最後は心配かけてしまってすまなかったね。また会おう」
「はい。また・・・」
心配な気持ちに後ろ髪を引かれながらも部屋を出る。
智哉には連絡を入れておこう。
それで、後からちゃんと確認してもらおう。
気を遣って俺には言えなかったのかもしれない。
それから、フロントにはこまめに様子を見てもらえるように話しておこう。
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