1152人が本棚に入れています
本棚に追加
/288ページ
「へえ、あそこで働いてたのか。世間は狭いな」
「へ? どういう意味?」
「おじいさん、あのホテルの元社長なんだ。今の社長はおじいさんの息子で、俺の叔父に当たる人」
「はぁぁ!?」
え、なにそれ。そんなお偉い人だったの?
いや、金持ちそうだったし、そんな感じはしたけど。
しかも、自分の働いてる場所のって。
社長が智哉の叔父さんってのも驚きだし。
「社長なら、この間会った。おじいさんを送り届けたあと」
「ああ、きっとおじいさんを訪ねていってたんだろ。おじいさん月に一度数日間ホテルに滞在して、サービスとかちゃんとしてるか確認してるんだ。悪趣味だろ? もう引退したのになかなか仕事人の習慣が抜けないんだ」
「そういう理由だったんだ・・・」
最初のコメントを投稿しよう!