1152人が本棚に入れています
本棚に追加
/288ページ
姿がみたいだって?
結婚式の姿?
それって、白無垢? もしくはウエディングドレス?
いやいやいや。ありえないだろ。
どっちも無理だろ。
俺、男だし。
あ、二人ともタキシードとか?
あるわけない。
女側が俺だよな。
わかってる。
だからこそ、断固拒否だ。
「絶対無理! どうにか断ってよ!」
『・・・俺だって困ってる。だから夕紀にこうして連絡したんだろ』
「連絡したって、俺に言われたって困るよ」
『俺にはもう手におえない。夕紀から断ってくれないか』
「はぁ? なんで俺が」
『俺のいうこと、聞いてくれないことはわかってるだろ』
「聞いてくれないっていうか、智哉がおじいさんに頭が上がらないことは知ってる」
だったら頼む、そう言われた。
情けないなぁ、なんて俺がビシッとビシビシっと断ってやる。
そう、意気込んだ。
最初のコメントを投稿しよう!