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ー男にモテても嬉しくなんて、ありません
自分が女装に躊躇いがなくなっている今の状況が少し危険だと思う。
いや、これはおじいさんのためで。智哉のためで。
って、智哉のためって言うか、そうじゃなくて、そもそもは自分のせいで。
「ありがとうございます。素敵な写真でした」
なんて思ってもないことを口にするくらいには、すっかり女になりきっていると思う。
今日は、智哉はおらず一人でおじいさんが滞在する自分の働くホテルに来ていた。
2階部分にあるフロアの一角においてあるテーブルと椅子。
そこでおじいさんと会っていた。
この間の写真を渡したいと言われたのだ。
智哉の仕事がどうしても抜けられず、一人でこうして会いに来ることになった。
おじいさんに会うのはいい。ここでなければだ。
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