ー恋する乙女?

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 思い出した衝撃的な出来事に声をあげる。  でも、ふと我に返った。  これ言っていいのか?  智哉の身内だよな。  気まずくなられても困るし、言わない方がいいのか。 「ん? なんだ?」 「え、あ、いや。ごめん。なんでもない。勢いだった」 「なんだそれ」  思い止まった俺、偉い。  やっぱ、自分でどうにかしよう。  で、もし偶然智哉と一緒の時に出くわしたらちゃんと恋人って紹介してもらおう。  そう考えてふと思った。  俺、女装するのが当たり前みたいになってる。  女の格好に抵抗もなくなってきたし、受け入れてしまっている自分がいて怖い。  でも、いつまでも続くものでもないし。  いつか、智哉にだって本当に好きな人ができるかもしれない。  その時は、俺はお役御免だ。  なぜか、そう考えてチクリと胸が痛んだ。  それは、なんにたいしての痛みだったんだろうか。
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