ー忘れたい、キス

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ー忘れたい、キス

「やーん、ほんと、いじりがいがあるわぁ」 「はは」  もう、何度目かになるマキさんによる変身。  マキさんとは個人的に連絡先を交換し、俺が直接時間とかを交渉するまでになっていた。  すっかり、慣れている自分もいて不思議だ。  最初はあんなに嫌だったのに。 「もっと可愛いかっこさせたいのに、夕紀ちゃん許してくれないからぁ」 「さすがにブリブリの可愛らしい格好はプライドが許さなくて」 「絶対似合うのになぁ」  マキさんはきっと諦めていない。  毎度、勧められるのを俺が断固拒否しているのだ。  だから、ギリギリ許せる程度の可愛い服で妥協してもらっている。  それだって、自分が着るとなるとかなりの勇気がいるのだ。
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