目は少し閉じたままで

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今日は土曜日だったよな。朝から暑いし、寝苦しいけど、もうちょっと寝てたってかまわない。どうせ、暇なんだし、あえて起きる必要もないんだから。 僕は、朦朧とする頭で、二度寝しようと決め込んだ。 だが、そのとき、ふと違和感を抱いた。あれ?人の気配がするような・・・。なんでだ?僕は一人暮らしだし、ペットだっていない。まさか、泥棒?それとも、こんな朝っぱらから幽霊とかって出るのか?嘘だろー。僕はそうゆうのは苦手なんだよ。 ・・・少し待ってみたが、気配が消えない。これでは寝られない。諦めて目を開けることにした。まず左目。とたんに目の前の物体を確認して心臓が縮む。驚いて反射で飛び起き、右目も思わず開いてしまった。 落ち着け、落ち着け。自分に言い聞かせて、それをよく見てみる。若い女だ。しかも、ちゃんと生きているようだ。ぐっすり寝ている。そこから、また違う意味のパニックが起きる。ちょっと待てよ。なんだよ、このベタな展開。記憶をなくしてお持ち帰りってやつか?でも、僕はちゃんとパジャマ来てるし、この女も裸じゃないし。つまり、やってはいないっぽい。残念・・・じゃなくて。 そもそも、昨日、僕は会社から直で部屋に帰ったんだった。飲みにも誘われたが、あまりに疲れていたから、それも断って、コンビニで弁当とビールだけ買って、風呂入って寝た。 じゃあ、これは誰なんだ。顔をじっくり見てみることにした。あれ?こいつ、よく見たら、同僚の山内瞳じゃないか?いつもと感じが違ってて、ルームウェアだし、いつもきっちりメイクできつい感じだけど、すっぴんでかわいいじゃないか。いやいや、そうじゃなくて、なんでその山内がここにいるんだ。 起こすべきなのか、そっとしておくべきなのか、しばし悩む。じっと見ていると、彼女が目を開けた。
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