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「つまり、部長と東山の仕組んだドッキリだったっていうことですか?」
ポカンとしていた西本さんが言った。
「じゃあ、コーヒーに毒は?」
「毒なんて入ってませんよ。皆さん二日酔いだからコーヒー濃い目に入れたんです。僕はコーヒー苦いから飲みませんので。」
状況が把握できてくると、口元を隠しながらニヤニヤしている東山にだんだん腹が立ってきた。
「ちなみに皆さんのさっきの様子はスマホで録画しておきましたので後で送りますね」
「この野郎おお!!」
飛びかかる私を北河さんと西本さんが止める。
「まあまあ、よかったじゃないですか。部長も無事だし、確かに東山には悪かったし。ごめんな。」
そうですね、と北河さん。
まあ、私も東山に悪かったとは少しは思っている。
記憶も大体戻って分かったが、昨日はかなり楽しかった。ハロウィンパーティーなんて、と口では言っていたけど、本当は皆が楽しそうにしているのがいつも羨ましかった。あんなに楽しかったのに東山が合流したときに寝ていたのは申し訳ない。
「私も、悪かったわよ。今度はおごるからまた皆で飲みに行きましょうね」
「南田さん...!」
東山が抱きついて来たのでそれは全力で拒否した。
「それにしても部長の頭すごいですねえ」
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