0人が本棚に入れています
本棚に追加
中学のある日
とある昼休み。
あいつに呼び出された。
ちょっと待ちくたびれて、背を松にもたれた時に。
「わっ!!」
バチーン!!
思わず平手打ち。
あいつのほほに、クリーンヒット。
「いててて…またかよ」
しゃがみこんで頬に手をあてるあいつ。
「あ、あなたが脅かすからわるいんじゃない!!」
悪つくわたし。
「…まあそうだな、悪かった」
すくっと立ち上がって私を見下ろす。
いつの間にやら背が高くなったなあ、こいつ。
「ちょっとアレだけど…」
じっと目を見つめられた。
「…好きだ、つきあってほしい」
バチーン!!
反射的に平手打ち。今度は逆の左だ。
「…まじかよぉぉ」
「ご、ごめん、なんか手がでちゃって」
しゃがみこんだあいつの背中に言葉をかけた。
最初のコメントを投稿しよう!