第1章 引き裂き、その身を焼く

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第1章 引き裂き、その身を焼く

『やっと気付いた? 俺達、運命ん番やったんばい? …………って言うてん、運命もクソも無かばってんね。』 .....アイツのあの言葉が、俺の頭を支配する。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 鷹飛 陽翔(たかとび ひしょう)。 不思議な名だと思った。 アイツは、いつでもヘラヘラと愛想笑いをしているが、その中に少なからず本心を隠している様な気がしてならない。 俺にとっては、そういう人間が大の苦手であり、嫌う対象でもある。 そんな奴が、【好きな俳優ランキング】で、若手ながらいきなり2位になったのだから面白くない。 だが、流石というか、顔はとても美しいものだった。 無造作にセットされた黄金色の髪。 深い哀しみを含んだような深みのある琥珀色の瞳。 言わずもがな整った顔立ち。 この業界に長い間居る俺でさえも、思わず息を飲んでしまった。 それ程までに、あの男は、初めて出逢った美しさを持っている。 物憂げな表情の似合う奴だ...とも、思った。
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