Feel Bad

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その時玄関が開いて、バタバタと誰かが入ってくる音が聞こえた。 「ゆめ……!!」 「……大和くん……っ!!」 パッと体が解放されて、弾かれたように大和くん腕の中に飛び込んだ。 「ごめんなさい!!私自分のことしか考えてなくて……ちゃんと大和くんのこと、信じるから……」 「……俺も……翔平が俺らの為にワザとやってくれてるって分かってたけど、やっぱり翔平のこと殴りたいぐらい嫌だと思った……」 「オイ」 「ゆめはもっと嫌な想いしたんだよな……謝っても謝り足りないけど……本当にごめん!!」 大和くんも、私が平井くんと何かあったらイヤって思ってくれるんだ。 経験のありなしじゃないってことだよね…。 それになにより……私自身が大和くん以外と経験したくない。 今更だけど本当にそう思った……。 「……お前ら、そろそろ他でやってくれる?」 呆れたような平井くんの言葉にハッとして、二人して平謝りしてからお暇した……。 外を歩きながら、自分から大和くんの手を取る。 「……私ね、今まで恋愛って楽しいことばっかりだと思ってた。でも……本当に好きって、相手の嫌なとこも過去も全部含めて好きになることなんだね……」 「ゆめ……」 「大和くんは私の嫌なとこも受け入れて……自分勝手な約束もちゃんと守ってくれてたのに……。私もこれからは、ちゃんと受け入れるから。過去も失敗も、全部!」 「……じゃあ、もう触ってもいい?」 頷くと、大和くんが優しく抱き締めてくれる。 自分からもっと体を近付けて背中に腕を回すと、突然焦ったような声を上げる。 「わっ!!ちょっ待って…!!」 「……?」 「ずっと我慢してたから……」 ぎゅってして分かった……私のお腹に固いものが当たってる。 「……大和くんの家行く?」 「……いいの……?でもごめん……そこまで持たない。歩くと服が擦れて……」 「えっ!?ど、どうしたらいい!?」 なんとかカバンで隠しながら移動して……一番近くのホテルに入った。 ……生まれて初めての……ラブホ……!
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