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利用って……でも、そういうことになるよね……。
私、何も考えずにすごく失礼なことしようとしてた……?
「……ごめん……やっぱり……」
「それで済むとか本気で思ってる?」
いつの間にかお酒を取り上げられてテーブルに置くと、両手首を掴まれていた。
強い力で身動き出来ない。
いつもより笑顔が少し怖く感じる……。
「この間の合コンで学習しなかった?男はその気になったら止めたりしないよ」
「……平井くん……」
「いや…好きな子なら別かな?大和は凄いと思うよ。1週間近く我慢してるんでしょ。それにお酒も……この間接待があったのに、体調悪いって嘘ついて飲まなかったし」
……知らなかった。
私……大和くんがそこまでして私の為に約束を守ってくれてたのに……。
なのに私は自分の気持ちばっかりで……。
涙がぽろっと溢れてきた。
「私バカだった……大和くん以外に考えられないのに……」
「……でも、もう遅いよ」
強い力でぎゅっと抱き締められる。
大和くん以外なんて、やっぱり無理なのに。
私の力じゃ男の人の力に敵わないって、分かってたのに……。
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