Feel Bad

「大和！久しぶりー！」

今日は大学時代の友達との飲み会。

「元気かー！？仕事はどう？」
「元気元気！」

久々に会う男友達と他愛ない会話を楽しんでいると、後ろから懐かしい声が聞こえてきた。

「……大和？」

……一瞬、時が止まったような気がした。

「……彩花」
「久しぶり！元気そうね」
「うん…彩花も元気だった？」

彩花は……大学時代に付き合っていた彼女。
3年付き合ったけど……突然フラれた。
もうすっかり忘れてたけど……。

「何だよお前ら！二人の世界作ってないで、飲もうぜー！」
「わっ何すんだよ！今日はあんま飲まないからな！」
「えーなんでだよ？」
「明日、彼女と約束あるんだ」
「はぁ！？そんなの許されるかって！」

有無を言わさずジョッキを渡されて、早速乾杯が始まる。

「…………」

久しぶりに会う友達ばっかりで、俺も浮かれていた。
元々そんなに酒強くないのに、周りに勧められて飲み過ぎてしまったのかもしれない……。

翌日。
……ガンガンする頭の痛みで目が覚める。

どうやって帰って来たんだろう？
確かに自分の部屋のベッドだけど……

起き上がろうとして……目を疑った。

……隣に、彩花が裸で寝ている。
慌てて自分の姿を確かめると、同じく裸だった。

「お、おい…彩花！？どういう事だよ！？」
「……んー？なに、大和？」
「何じゃなくて……！！」

……焦っていたせいか……玄関の鍵が開く音に気が付かなかった。
気付いてたとしても手遅れだっただろうけど……。

「……大和くん……」

絞り出すような声に顔を上げると。
ゆめが呆然とした表情で、そこに立っていた。