39人が本棚に入れています
本棚に追加
「次は絶対に負けないから」
そう言って踵を返すとそのまま向こうへ歩いて言ってしまった。
「負けたのはあんたたちなのにね」
フレアさんにそう言われサラは一発殴る。フレアさんに対してバイオレンスなの本当に怖い。
でも、テレサに対するイメージがだいぶ変わった。性格の悪いお嬢様だと思っていたけれど、実力もあり、努力もし根性もある。さらには非があれが頭を下げられる潔さもある。なんだか少しサラに似ているような気もしてきた。
「さ、行くわよ。第三競技でこいつをぶっ潰さなきゃなんないし」
サラはフレアさんを見ながらそう言う。「言ってなよ」というフレアさんの顔は笑っていた。次こそはサラの役に立てるように頑張らなくっちゃ!
笑っていられたのはそこまでだった。
魔女学校の伝統ある体育祭は一瞬にして戦場となってしまった。比喩ではない。本当に戦場になったのだ。
最初のコメントを投稿しよう!