4 体育祭 第二競技

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得点表を見てこんなにガッカリしたのだからなんだかんだ言って期待していたんだろう。 各学年の上位2クラスが第三競技に出られる。私たちは3位だった。 「ありえないわ」 サラは憤慨しているが、3位もなかなかな順位だと思う。最下位確実と思われてたのに大健闘だ。 一位は1組、テレサたちのクラスだ。2位は3組でフレアさんのクラス。さっきの空中レースにはフレアさんは不参加だったけど参加してたら順位はどうなっていただろうか。 「残念だったね?」 フレアさんが笑いながらやって来た。サラはフレアさんを見ることなく順位表を見ている。 「でも大健闘なんじゃない?先生たちも驚いてたよ」 サラはため息をつきフレアさんを見る。その顔は苦笑い。 「伝説の魔女の名が廃るわね」 「もう魔女じゃないでしょ」 「そうだった」 ハハハ、と笑う二人。いや、待って魔女じゃない?どう言うこと? それを聞こうとした時アナウンスがなった。 『1年1組から第三競技棄権の連絡がありました。よって1年生の順位を繰り上げ、1年3組、特別学級が第三競技へ進みます。』 笑っていたサラが私を見る。私も驚いた。周りもざわめく。人混みの中から緑の髪が見えた。こちらに向かってくる。 「なんで棄権なんかしたのよ」 テレサだった。向こうの何か言いたげにこちらを見ていた。少しバツの悪そうな顔。 「あんなの勝利のうちに入らないわ。そしてあんな勝利はいらない。バーゲンデニー家は完璧な勝利以外いらないの」 そしてテレサは頭をさげる。 「競技中の非礼をお詫びします。」 私は戸惑い何も言えず、たまらずサラを見れば厳しい目でテレサを見ていた。 「顔を上げなさい、バーゲンデニー。」 サラは頭を上げたテレサの目をまっすぐ見ている、テレサも非難も罵倒も覚悟しているかのような目だった。厳しい目がすぐに和らぐ。 「気にしなくていいわ。あの妨害があったから私たちが負けたわけじゃない。純粋にあなたが私より上だっただけ。」 テレサは納得してないのか「でもっ」と反論するがサラはそれを止め、続ける。 「第三競技の出場権はありがたくもらっておくわ。だから、これでチャラね」 サラは穏やかな顔でそう言う。テレサは悔しそうな顔をして深呼吸する。
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