Addicted to You 前半

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Addicted to You 前半

酔っ払って先輩にキスをした。 …でも、軽い気持ちなんかじゃない。 相談に乗ってもらってるうちに本気で惹かれていった。 ……そして、その日は曖昧な関係のままで終わって。 今日こそは!先輩からの告白を!! と期待して乗り込んだ、先輩のおうち…… ……の、はずが…… 「先輩……俺、子どもっぽいんすよ……」 何故か目の前には、落ち込んでいる蜂谷くん。 どうも彼女のユカさんとケンカして「子どもっぽい」って言われたみたいだけど…。 「あー……確かに」 「確かに!?どうやったら先輩みたいに余裕のある男になるんすか!?」 「お前…フラれた俺に聞くなよ……」 駅に迎えに来てもらって先輩の家に向かう途中の道で蜂谷くんとバッタリ。 今まで二人とも知らなかったみたいだけど、家が近いらしい。 ……で、なんで当然の様に家に連れて来て相談乗ってるの!? 仮にもついこの間までライバルだったんでしょ? まぁ今でも先輩がユカさんのこと気にしてるって言われたら、そっちの方が嫌だけど……。 っていうか二人きりだと思ってたのにー!! しかも二人でユカさんの話が始まったし。 なんか元・好きな人と今・好きな人が他の女の人の話してるって……複雑過ぎる。 「そういや先輩もユカも軽音部だったんですよね?何やってたんですか!?」 「ああ、俺もユカもギターボーカルだよ」 「えっユカも!?」 「あいつけっこう上手いんだぜ?……そういや好きになったのも、ライブ観てからだな……」 懐かしそうに目を細める先輩……にモヤモヤ最高潮。 「……俺もやってみようかな」 「は?やったことあんのか?」 「ないっす!!……でも彼女の為にギター弾く、みたいなのずっと憧れてて……」 「……初めてだったら、けっこう大変だと思うぞ。あーでも、俺の友達もライブで歌ってプロポーズしてたな」 「めちゃめちゃイイじゃないっすか!!先輩、お願いします!俺にもギター教えてください!!」 って目をキラキラさせながら頼み込んでるけど…。 ……何この展開。 蜂谷くんのこと好きだった時は、盲目だったのか気付かなかったけど…… 蜂谷くんってもしかしてけっこうおバカ??(失礼)
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